【数学】受験者数 3名(全て学校裁量問題選択者) 平均点24点
【出題の意図】入試の出題範囲が縮小となることから、本番はやや難化が予想されます。今回はそれに対応する第一歩として「見たことがない問題が出たらどうする?」のシミュレーションを意識しています。「困ったら視点を変えよ」のメッセージを込めました。
今回は標準問題選択者がいなかったため、裁量問題ベースでの講評です。
大問2 小問集合・中級
受験者3名とも、数学のスキルは中級以上ですが、「学校裁量」形式でのテストでの動揺もあったのか、ケアレスミスが散見されました。経験を積むことで解消されるものと考えます。
大問3 統計
面倒ではありますが、基本的な知識や統計的センスがあればかなり簡単な部類です。母数が10,000と2,000になっているので、2,000になっているほうを5倍すると比較しやすくなります。
大問4 関数のグラフと面積
よくある問題です。共有点の座標は連立方程式で求めます。問3は変形四角形で、y軸で2つの三角形に分けると展望が見えやすくなります。y軸側で底辺を考えると、それぞれのx座標の絶対値が高さになります。
大問5 図形の証明
問1は合同な図形のあぶりだし、辺の長さや角度が同じ場所を考えると、ちょっと面倒でも解きやすいほうです。一部でも解答すると中間点がつくので、わかるだけ爪痕を解答用紙に残すことが大切です。問2は見方を変える問題。共通な底辺を取った時、高さの比が1:2になることは、わかりましたでしょうか?
大問6(裁量) 小問集合・上級
問1は「解と係数の関係」を知っていれば一発で解けますが、高校生か、あるいは難関私立を受験する学生さんが他塾などで教わるかなどをしなければ、普通中学生で触れることはありません。2つの解を連立方程式にして解いて、(x-α)(x-β)=0にして展開したとき、与えられた式と等しくなることを考えます。
問2は、もしかしたら教科書ワークのB問題に類題があるかもしれません。立式した後の因数分解が少し大変ですが、たして60、かけて-7200になる→どちらも5の倍数?を思いつければよいですね。
問3は、tは必ずしも正とは限らないことに注意です。特別な条件が与えられているわけではないので、正負ともに存在します。これを踏まえての(2)では、a=0では傾きができないので、必ずa>0になります。どこに点Pがあれば傾きが最大になるかを考える必要があります。