中学生の皆さん、ご進級おめでとうございます。新しい学年を迎え、いかがお過ごしでしょうか。学校によっては実施しないところもあるかもしれませんが、もうまもなく、北海道教育文化協会による学力テストが行われる学校がほとんどではないでしょうか。
2年生以上の中学生の皆さん、あるいは兄弟姉妹のいる中学生のみなさんは、学力テストにどういう難しさがあるのか、わかっていらっしゃるかと思います。しかし、わかっているといっても、具体的にどうすればよいか、というところまでは思いつかないのではないでしょうか。
そこで今回は、学力テストに平常心で向かうためのコツをお伝えしたいと思います。
なぜ難しいの?
おそらく、わかっている学生さんもいらっしゃるかと思いますが、学力テストは入試に向けた力試しの問題がそろっています。そして、これは入試にも共通していることなのですが、完全解答や記述などの問題もそろっています。
そう思いきや、数学の最初の大問のように、答えだけを書かせて1問4~5点という問題や、国語や英語の選択問題でも1つの選択肢で4点などという配点も見られます。このように、出題形式も様々なバリエーションのものが含まれています。
どんな問題形式でも、共通していることがあります。
それは、「わかっている」の「その次」が求められている、ということです。
学んだことを「テーマでつなぐ」
たとえば、数学といえば、こんなイメージがありませんか。
「できるだけ早く、多く、正確に計算する」
たしかに、大問1では、その能力が問われそうな、基本的な問題がそろっていますよね。
ところが、大問2から少しずつ、雲行きが怪しくなってきませんか。
多くの場合は、大問2以降は、最初の問題を「入り口」として、問2・問3と進むにつれて、前の問題とのつながりを考えて進むことになります。したがって、ただ計算ができればよいということではなく、「何のために、どんな計算をして、どう答えるのか」を考えながら、問題にあたることになるのです。
引き続き数学を例にしますが、
テーマ:関数領域
「直線などの式」→「座標の割り出し」→「図形の面積」
テーマ:図形領域
「角度の算出」→「証明」→「証明後の計量」
など、一連の流れを意識した問題演習が望ましいです。
このように、学んだことをテーマでつなぐ、という学習が、学力テスト、ひいては入試で求められることになります。
出題形式の違いを知る
中間・期末テストなどの定期試験では、ワークを参考にした出題のため、一問一答形式の問題が少なくありません。テストを受ける側からすると、事前に「詰め込んでおく」ことで、ある程度対応できるので、気持ちは楽になるかと思います。
しかし、こればかりに慣れてしまうと、学力テストや入試を難しく感じてしまうでしょう。それは、一問一答など「この問題には、この答え」という形を「詰め込」んで終わってしまうと、その先がわからなくなるからです。
覚えることはもちろん大切で、詰め込むことも必要な場面が出てくるでしょう。しかし、詰め込んで終わりなのは「とりあえずそれでよしとする」という、言ってしまえばやっつけ作業になってしまいます。
学びの目的には、自分の見える世界を広げること、将来の選択肢を広げることなど、人それぞれあってよいと思いますが、やっつけになってしまうと、その目的達成が遠のいてしまいます。そして点数が下がって「できない」「勉強が足りない」などと言われたり、自分で「これは嫌だ」思い込んだりしてしまう悪循環になってしまいます。
それでは、勉強が嫌いになりますし、テストも嫌いになります。無理もありません。
出題形式の違いを知り、テーマで知識を関連付けること。ぜひ意識して学んでみてはいかがでしょうか。