20230407 フリースクール開設への思い③

いつも当教室のサイトをご覧いただき、ありがとうございます。

前回は、「“居場所づくり”と何が違うの?」という内容で、当教室のフリースクール運営のめざすものについてお話させていただきました。

本日は営業日ですが、まだご利用がないため、事務作業に着手しております。
次回の営業日は、4月11日です。
遊びに連れて行くような感覚で、どうぞお越しくださいませ。デジタルデバイスの持ち込みも歓迎致します。

さて、今回は三つ目のお話です。

「すぐに結果を」で済まない話

世の中の変化が激しくて、しかも常に大量の情報に晒され続けていて、いまや、すぐに結論を出し続けていかなければならないような時代になったと思います。私は本来、戦略を練ってから行動を起こすタイプなのですが、この時代に一応、経営者として存在している以上、スピード感のある行動を心がけています(時々息切れしてしまいますが、そこはご愛嬌ということで…?)。

しかし、「人の心」というものは、そう簡単に割り切れるものではないと考えます。

何か新しいことをしようとなると、心の準備が必要な人もいます。

成績を上げたい、と思って勉強しても、「成績が伸びたら次々と求められそう」「ひと息つかせてくれない」と思ってしまったら、手も止まります

「やればできる」という簡単な話ではないのが、「人の心」というものではないでしょうか。

この教室のあゆみでさえ

私に経営のセンスがないと言われればそれまでですが、7年経った今もまだ、収支は不安定で、経営改善の余地だらけです。

SNSのアカウントもフォロワーの伸びや反応など、パフォーマンスはよろしくないといえます。ご覧の通り、バズや映えとは無縁の環境ですし、無縁の話題しか提供することができません。

かといって、ポスティングをするにも、ひとり塾では費用対効果が最悪です。場合によっては、業種が業種だけに、「何処の馬の骨だ」という話にもなりかねません。

最初からうまくいく話なんてそうそう無く、鳴かず飛ばずが続いていました。

最初は生徒数一桁、いつ潰れてもおかしくない、そんな教室だったのです。事業体として存続させるためにあらゆる手を打ちましたが、諸般の事情もあり、打てる手にも限りがありました。思い出したくない日々だってあります。

それでも、周囲の方々の支えのもと、目的を見失わず、ひたすら、できることをしていくというスタンスを貫いて、最近になってようやく、塾事業のマーケティングが強化できはじめているのかな?と感じているところなのです。

たしかに、経営ともなれば、「◯年以内に経営が軌道に乗らなければ、事業終了」というシビアな目標設定をすることもあります。どんなに粘り強く経営をしようとしても、お客様がいなければ成り立ちませんし、「やっぱりあそこは頼りない」という風評が広がってしまったら即終了、といった世界でもあります。

しかし、数多の「もうダメだ」を乗り越えてきた私だからこそ、声を大にして言いたいのです。

短期目標に振り回されないで!

諦める、諦めさせるのは簡単です。

何もしなければいい。

何もさせなければいい。

ですが、本当にそれでいいのでしょうか?

たとえば、今の私。

今年フリースクールを始めました。今営業しています。しかし、学生さんは…ゼロです。

ハイ終わり…

にすると思いますか?

フリースクールを開くことがゴールではないので、終わるという選択肢はありえません

ゴールは、フリースクールなどの民間施設でも、出席扱いが認められるなど、学びの選択肢を実質的に増やすこと

そのために、今、水面下で動いていることがかなりあるのですが、いまそれをこの場で公表するタイミングではない、と判断しています。
(個別にお問い合わせの際は、口頭にて説明はしております)

それに、フリースクールは「開きました」「待ってた!」というような話でもないと思っています。
一番に優先されるべきは、子どもの福祉についてであり、そのきっかけをつくる存在の一つにすぎない、ということです。

わかってはいらっしゃるかと思いますが、

このことは、子育てや、人材育成でも、同じではないでしょうか

今回失敗した、と思っても、それを次にどう活かすか、ということの方が大切ではないですか。

今回テストの点が悪かった、成績が下がった、と言って、そこで話を終わりにしちゃっていませんか

指示を守らなかった、だからダメだ、と断罪して終わらせていませんか

苛立つ気持ち、不安な気持ちは理解できますが、そこで終わりにしてしまうと、負のループから抜け出すことができないのではないでしょうか?

万里の道も一歩から

常にご機嫌であるべき、だとか、常に寛大であるべき、だとも思いません。

しかし、失敗から学んでいくこと、経験から学んでいくことを、大人たちが恥ずかしがらずに見せてあげたり、失敗したら素直に詫びることなどによって、子供たちも「大人だってそうなんだ、だからできることをやっていくことが大事なんだ」という気持ちになるのではないでしょうか。

そして実は、このことが、学校という枠組み、組織という枠組みなどにとらわれず、人対人の関係の中で学んでいく大切なことなのではないでしょうか。

とかく、今の時代は、なんでも調べれば「知った気」になってしまいがちです。

その情報の洪水の中から、たいせつなことをしっかり掴まえ、行動していくために。

長い人生を見据えながら、できることをひとつひとつ積み重ねていく場として、塾もフリースクールも、共生舎は営業してまいります。

20230407 フリースクール開設への思い③
トップへ戻る
PAGE TOP