20220303 道立高校入試(数学)講評

受験生のみなさん!
長時間に及ぶ5教科の筆記試験、お疲れ様でした!

大手さんと比べると、講評を掲載するスピードにはかないませんが…

私なりに解いてみて、講評をしたいと思います。

※一応、この教室のウリは「英語」と「数学」で、
 オープン模試(←第一回開催の内容です)も
 英語と数学にしているため、
 この2科目で参りたいと思います。

長いので、まずは取り急ぎ数学です!

数学

全体講評

正確な知識に基づく思考力」を問うものが、かなり増えました。

これまでの「学校裁量問題」のような複雑な計算はあまりないものの、「仮説の検証」という、従来の証明問題を一歩前進させたような問題が2題出題され、記述の仕方に戸惑いを覚えた学生さんも少なくないことと思います。

裏を返せば、計算があまり得意ではなくても、自分が文系だと思っていても、論理的な整合性を意識することで、得点に結びつきやすくなっています。

また、基礎問題は教科書の練習問題レベルのものも多くあり、ここで失点を抑えることも必要です。

いずれにせよ、やはり問題を解いて経験を積むこと、あるいは「教わったことの一歩先」を意識した勉強をすることは、すごく大切になってきます。

「教わってないからできない」が通用しない、大人の世界。

「言われてないからわからない」が通用しない、大人の世界。

それを見事に表していた、入試制度変更後最初としてはふさわしい問題になっていたと思います。

大問1

 かなり易化(やさしくなりました)

ここでしっかりと得点をしておきたいところです。
とはいえ、基礎をおろそかにしていると失点してしまうのも、ここ大問1です。

基本的な計算や、基本的な作図です。
計算ミスを繰り返してしまう学生さんは、
いちど、面倒くさがらずに途中式を全部書くことをおすすめします。

ここで、「この計算ぐらいわかるよ」と
すっ飛ばしてしまうと、マイナスの処理などのイージーミスを招きます!
(塾長が高2までそうだったのです!)

大問2

 問1 易しい

(1) 箱ひげ図の箱は、第1四分位数〜第3四分位数までの範囲です。
(2) 範囲や四分位範囲は、それぞれの上端から下端を引いた値で求められます。
    また、この情報だけでは、きちんとした平均値を求めることはできません。
    中央値≠平均値 なのです!!

 問2 普通

中央値よりも小さい値が「速い」になります。
B組:15人中8人目、中央値が7.4秒です。ということは、速い順から8名が、
中央値までに存在していることになります。
A組:15人中8人目、中央値は7.6秒です。ということは、速い順から8人目は、
もうすでに7.5秒を超えてしまっています。

ちなみに、共生舎オープン模試の2回目の問題には、もう少し複雑な
箱ひげ図の問題を出題していました。
受験してくれた生徒さんは、経験を積んでおいてよかったですね!

大問3

 問1 易しい

(x,y)=(2,12)を関数の式に代入すると、12=4a、よってa=3

 問2 やや難(わかれば易しい)

知識と想像力をフル動員する問題です。
むろん、経験も必要となるので、付け焼き刃では対応できません。

∠AOB=90°にするには、直線OAはx軸と45°の角度になければなりません。

Aの座標を無理やり(t, at^2)と置いて、直角二等辺三角形であることを用います。

x軸上に点Aと同じx座標となる点P( t, 0 )を置くと、
PA = OP、PAはAのy座標と同じで、at^2となり、
OPはPのx座標tとなるから

at^2=t

この両辺をtで割ると、at=1。

よって、aとtの積は常に一定であり、一定な値は1である、と解きます。

ちなみに、塾長は違った解き方をしましたが、at=1を示すことができました。
知りたい方はお気軽にご連絡下さい。
ここには書かないでおきます。

大問4

 問1 易しい

「不明な角度は先に明らかに」が鉄則。角の二等分線、三角形の内角の和がわかればアッサリ。

 問2 普通(ただし記述は少し根気が必要?) 

「同一円周上にある4点の性質」がカギです。

BCを弧として、その円周角が同じであるようにする、ということでうs。

(2)の記述は、普通に相似の証明を行い、その後で「見通し」に当てはめて、
予想が成り立つ、と答案を結びます。

わからない!という学生さんは、

△BEFと△BDCで、
仮定より ∠EBF=∠DBC…①

など、途中まででもわかることを記述するようにしましょう!!
貪欲に中間点を狙いに行こう!!

大問5

 問1

(1) 易しい

よくある三平方の定理です。

(2) やや難(手間が難化させていますが、基本の積み重ねです!)

三平方の定理と相似を使い、丁寧に長さを求めていく必要があります。

△OAHは直角三角形であることに注意し、HAの長さを求めます。

①△BCO∽△EBOから、BEの長さ、EO・BDの長さを求めます。

②Hは長方形ODEBの対角線の交点なので、 BD÷2=BH。

③HA=BAーBH。そして最後にHA×AO÷2。

 問2

2つのサイコロなので、まずは「6×6の表」と「目の和」を先に書いておくとよいでしょう。

(1) やや難

必要なものは、

① nの値の範囲 2≦n≦12

② 102の素因数分解の結果 102=2×3×17
↑これが書けていたら中間点2点!!

③ a√b の形にするには、2×3×17×nとおくと、

i) nは2、3、6の倍数 → n=2,3,6,8,9,10,12

ii) n自身が平方数 → n=4 (,9)

よって、n=2,3,4,6,8,9,10,12

(2) (1)がわかっていれば易しいが、(1)がわからないと解答不可!

いわゆる「芋づる式」という、前問がわからないと解けないというもの。

2つの出た目の和が、5,7,11以外になればよい。

5,7,11となるのは12通りなので、残り24通り。

全事象が36通りだから、24/36=2/3。

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